判定の言葉や記号は、健診機関によって異なることがある

健診結果の判定区分や記号は、すべての施設で同じとは限りません。例えば、日本人間ドック・予防医療学会の2026年度判定区分はA~Eの分類を用い、Cを「要再検査・生活改善」、Dを「要精密検査・治療」としています。一方、日本予防医学協会が自らの結果票に使う区分では、B1が「要経過観察」、G1が「要再検査」、G2が「要精密検査」です。[1][2]

このように、同じ記号でも意味が違ったり、同じような次の行動を別の言葉で表したりすることがあります。各資料も、それぞれの団体・健診機関における判定区分を説明しています。記号や用語の一般的なイメージだけで決めつけず、受け取った結果票の説明を優先してください。

「要経過観察 → 要再検査 → 要精密検査」は、全国共通の重症度ランキングではありません。検査項目、具体的な所見、判定した機関の案内をあわせて確認しましょう。

三つの判定の一般的な違い

以下は言葉の意味を理解するための目安です。実際にいつ、どこで、何をするかは結果票に書かれた指示に従ってください。

要経過観察:指定された期間をおいて状態を確認する

現時点の結果を踏まえ、生活上の注意や、一定期間後の再確認が案内される判定です。「何もしなくてよい」という意味ではありません。例えば期間を示す記載があれば、その時期に医療機関で確認するのか、次回健診でよいのか、指示を読み取りましょう。日本人間ドック・予防医療学会は、経過観察の時期や受診者が取る行動を明確に示すよう求めています。[1]

要再検査:同じ項目などを再度調べ、結果を確かめる

健診時の数値や所見が一時的なものか、もう一度確認する必要があるときの判定です。国立病院機構 横浜医療センターは、再検査を、結果が本当に異常か・再現性があるかを確認するためにもう一度行う検査と説明しています。再検査の時期、食事などの準備、受診場所は結果票や健診機関で確認してください。[3]

要精密検査:より詳しく調べ、原因や病気の有無を確認する

健診で見つかった所見について、追加の検査や診察で詳しく調べる必要があるという案内です。精密検査の指示だけで病気が確定したわけではありません。どの科を受診するか、どの検査を受けるかは、結果票の案内や受診先の医師に確認してください。[2][3][4]

要再検査と要精密検査のどちらを先に行うかを、自己判断で決めないでください。結果票が「要精密検査」と案内している場合に、まず同じ健診を受け直す必要があるとは限りません。受診先が必要な検査や治療を判断するため、指示がはっきりしないときは健診機関に確認しましょう。[1][4]

健診結果を受け取った後にすること

日本予防医学協会の案内では、二次検査の案内や指定日時・医療機関の指示がある場合はそれに従い、受診先が分からない場合は相談することとされています。次の順に確認すると、必要な受診につなげやすくなります。[4]

  1. 判定が付いた検査項目を確認する。今回の数値・所見、判定、結果票に記載された説明を一緒に読みます。
  2. 受診や再検査の時期・方法を確認する。「いつまでに」「どこへ」「何を受けるか」、食事などの事前準備が書かれていないか確認します。
  3. 指示どおりに予約・受診する。受診先が分からない場合や期間が明記されていない場合は、健診機関に問い合わせます。仕事の健診なら、結果票や案内にある産業保健スタッフへの相談先も確認できます。
  4. 結果票など必要な資料を持参する。健診で指摘された項目と判定を受診先に伝えます。同封の紹介状や二次検査案内、健康保険の資格を確認できるものなど、必要な持ち物は予約時に確認してください。
  5. 受診後の説明と次の予定を確認する。追加検査の結果、必要な経過観察の時期、次に相談する窓口を確認し、結果票と一緒に記録しておきます。

健診で異常を指摘されても、それだけで診断が確定するわけではありません。一方、症状がないから受診しなくてよいとも言い切れません。結果票で指示された確認を先送りせず、必要な診察や検査につなげましょう。[4]

受診時期や判定の意味が分からないときは

「経過観察」とだけ書かれ期間が分からない、「再検査」と「精密検査」のどちらが必要なのか迷う、受診先が記載されていない場合は、結果票を発行した健診機関へ問い合わせてください。判定区分表や結果票の凡例を確認し、必要なら案内に従って医療機関に相談しましょう。

「至急受診」などの連絡や指示があった場合は、通常の経過観察として後回しにせず、速やかに医療機関へ相談・受診してください。[4]

体調に気になる症状がある、または状態が悪化している場合は、結果票に書かれた観察時期まで待たずに医療機関に相談してください。健診は特定の日の検査結果であり、現在の症状についての診断の代わりにはなりません。[2]

健康診断結果の見方|判定区分・基準範囲・検査値の基本では、数値・基準範囲・判定の確認方法を解説しています。

出典・参考資料

  1. 日本人間ドック・予防医療学会「判定区分(2026年4月1日改定)」。同学会が示す健診判定の区分、経過観察の時期・行動の明確化について。
  2. 一般財団法人日本予防医学協会「判定区分」。同協会の健康診断結果における「要経過観察」「要再検査」「要精密検査」の説明。
  3. 独立行政法人国立病院機構 横浜医療センター「健康診断の判定区分」。再検査と精密検査の説明および健診の種類ごとの判定区分例。
  4. 一般財団法人日本予防医学協会「健康診断全般Q&A」の「健診後」。受診案内・受診先の確認、健診がスクリーニングであること、症状がなくても必要な二次検査を受けることについて。

資料確認日:2026年10月3日。判定区分や受診案内は健診の種類・実施機関により異なり、改訂されることがあります。結果票の説明を優先し、最新の内容は各機関の公式資料をご確認ください。

※この記事は一般的な情報提供を目的とし、医師による診断や治療の代わりではありません。個別の健診結果については、結果票の指示に従い医療機関へご相談ください。